【20】クラウドファンディングで高額な資金調達を可能にするストレッチゴールとは

クラウドファンディングで高額な目標金額を設定する場合リスクが伴います。
しかし、より多くの資金を集めることができる「ストレッチゴール」はクラウドファンディングの本場アメリカでは一般的な方法です。

この記事ではクラウドファンディングで高額な資金調達を可能にする「ストレッチゴール」について解説します。

ストレッチゴールとは

「ストレッチゴール」とは、段階的に目標を設定することです。
プロジェクト掲載をする前に、複数の目標金額を予め設定しておきます。
起案者が目指す理想的な金額を全額設定するのではなく、スモールスタートで始め、達成したら新たな目標金額を公開する、さらに達成したらより高い目標金額を公開する…という方法です。

目標金額を上げる際には、当初のリワードよりも魅力的なリワードを追加します。
一度掲載したリワードの変更や目標金額の変更は原則的に行うことはできません。
そのため、リワードの設定は管理画面から行うわけではありません。

例えば募集金額100万円を2か月間の募集期間のプロジェクトだったとします。
1カ月で目標が達成できた場合、プロジェクトの活動報告ページで「200万円集まった場合は、リワードに●●を追加します」などの告知を行います。

ストレッチゴールの3つの方法

ストレッチゴールには以下の3つの方法があり、それぞれの方法でメリットがあるため、解説します。

1. 目標達成ごとに新たな目標を公開する方法
2. 最初から複数の目標金額と特典を公開する方法
3. 初回以外の目標金額は公開しないが、段階的な特典があることは公開する方法

1. 目標達成ごとに新たな目標を公開する方法

1つめの方法は、プロジェクトページ掲載時にはストレッチゴールについて明かされない手法です。
目標を達成すると、新たな目標を公開される方法のため、支援者も次に何が行われるのか楽しみができ、興味をひくことが可能です。

また、起案者側も支援者の反応を確認しながら、目標を設定することができるため、メリットがあります。

2. 最初から複数の目標金額と特典を公開する方法

2つめの方法は、最初から段階的に目標金額と特典が設定されていることを公開する方法です。
支援者が最終的なゴールや特典に魅力を感じることで、プロジェクト成功に向けて支援者のモチベーションアップにつなげることができます。

支援者自身が、より多くの支援を集めようとSNSでのシェアなど情報拡散に協力してもらえる可能性があります。
起案者以外の情報発信が増えることで、プロジェクト自身の信用につなげることができ、より多くの共感を集めることが可能です。

3. 初回以外の目標金額は公開しないが、段階的な特典があることは公開する方法

3つめの方法は、初回の目標金額と段階的な特典があることは公開する方法です。
支援者は、段階的に特典があることを知らされるため、プロジェクトへの関心を高められ、プロジェクト掲載後も長く興味を継続することができます。

支援者の反応を確認しながら目標金額の設定ができるメリットがあります。

金額以外のストレッチゴールの設定方法

ストレッチゴールには金額以外にも設定することができるため、さまざまな工夫が可能です。
ストレッチゴールになりうる3つの事例を紹介します。

1. プロジェクト支援者数

例えば支援者100人達成で特典をつけるなどの方法があります。
既にプロジェクトに支援している支援者が支援者数を増やそうと、知人やSNSでシェアなどをすることが期待できます。

2. SNSの「いいね」数やシェア数

SNSでの「いいね」数や「シェア」「リツイート」などは情報の拡散力があります。
300いいねで特典をつけるなどのストレッチゴールの設定は、プロジェクトに関心のなかった多くの人を巻き込むことができ、関心を引き付けることができます。

ストレッチゴール設定の注意点

ストレッチゴールを設定する際の注意点は2点あります。
それは目標ごとに新たに特典を追加する必要があることと、それに伴う労力です。

特典が追加されるごとに労力も増えるため、当初のアイディア実現のスケジュールに遅延が発生する可能性があります。

特典の内容やスケジュールへの影響に配慮しながら、支援者の多くの人が魅力を感じるリワードの設定を行うよう心がけましょう。

まとめ

この記事ではクラウドファンディングで高額な資金調達を可能にする「ストレッチゴール」について解説しました。

段階的に目標を設定することで、支援者のプロジェクトへの興味関心を継続することができ、追加支援や情報拡散を期待することができます。
目標金額や追加特典の有無を公開する方法は3つの方法がありますが、それぞれのメリットがあります。ご自身のプロジェクトに合う方法を選定しましょう。

また、ストレッチゴールを設定するうえでの特典追加やその労力に注意をしながら、段階的に目標達成し、より多くの資金調達を成功させましょう。

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